インドネシアの箒2本。使い込まれて穂先がなくなったものと新品

インドネシアの箒

夫のしごとの友。家具作りを始めた時からご一緒しているそうで、かれこれ40年のおつきあいになるらしい。以前、あまりに素敵なので『欲しいなあ』とねだったら見事に断られた。使い勝手がとても良くて手放したくないそうだ。
たかが箒。されど箒。インドネシア製でこれがなかなか美しい。箒の持ち手の部分は固い木。手彫りで、にぎりやすいように削ってある。特筆すべきところは木の持ち手とブラシのつなぎ部分の美しさ。2ミリ幅のラタンでしっかりと編まれている芸術品だ。ある時代、日本で民芸運動をされた方々が、世界各地の美しい手仕事の逸品を集めておられたそうだが、おそらくこれはそのひとつに違いないと思う。夫の作業を長いことお手伝いしているうちに、穂先は短くなって穂も抜け落ちてしまったけれど。
ご縁あって、私に同じ種類の箒をいただいた。ある方のコレクションの一つでした。未使用なので穂は長く、ふさふさとしている。
2本の箒を眺めているうちに、夫はしごとの友の転属を決意した。「お疲れ様でした。あなたは今日からコレクション部門に配属です。長い間よく働いてくれました。ありがとう。」
身を削って夫に仕えた友も、安堵のため息をついていることだろう。それにしても労働基準法違反も甚だしい酷使だったわねえ。
さて、私の箒はどうしよう。コレクション部門か私の作業部門か。どんなにねだられても夫の作業部門への配属はしないつもり。

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